インド投資信託・ETF

HSBCインドオープンの今後の見通しは?基準価額など多方面から徹底評価!

今回は最近評判のインド投資信託「HSBCインドオープン」を見ていきます。

 

以前、インドの投資信託をランキングに纏めました。

 

すると有難いことに読者の方から、投資を検討している「HSBCインドオープン」についても分析してほしいという要望がありました。

HSBCインドオープンは人気だが、実際に良い投資先なのか気になっているとのことです。

そこで今回はHSBCインドオープンについて徹底的に解剖して分析していきたいと思います!

 

インドのファンダメンタルズや為替・株式市場全体の見通しについては以下記事に纏めています。

基礎的なインド株式市場についての情報を知りたいという方はぜひご覧ください。

 

では早速分析していきましょう。

 

HSBCインドオープン- 運用方針とベンチマーク -

HSBCインドオープンは文字通りHSBCによって運用されているアクティブ型の投資信託です。

アクティブ型の投資信託というのは、目標とするベンチマーク(例:TOPIX)を上回るリターンの確保を目指す投資信託です。

 

例えばある投資信託がベンチマークをTOPIXに設定していた場合を考えてみましょう。

TOPIXが2%上昇している時に4%上昇していれば優秀な成績を残しているということができます。

また、TOPIXが▲2%下落しているときに0%で抑えていても優秀な成績と言えるのです。

 

HSBCインドオープンがベンチマークとしている指数はS&P/IFC Investable Indiaです。

インドといえばSENSEX指数かNifty50指数が有名ですが、S&P/IFC Investable Indiaはどのような指数なのでしょうか。

同指数は以下のように説明されています。

※S&P/IFC Investable Indiaとは、インドの非居住者がインド株式への投資を行うことを前提として、時価総額、流動性や非居住者に対する各種投資制限(個別株、業種等)等を考慮し算出された時価総額加重平均インデックスです。
当ファンドのベンチマークとしては、同指数を委託会社が円換算した数値を使用しております。

(引用:HSBCインドオープン 運用報告書)

 

インド株式には非居住者である外国人には投資できない銘柄や業種があります。

S&P/IFC Investable Indiaはそのような制限を前提として構築された指数ということです。

そこがSENSEXやNifty50指数などの何の制限もなく構築された指数とは異なる点です。

 

HSBCインドオープンの運用成績対ベンチマーク

HSBCインドオープンの運用成績はどうでしょうか。

HSBCインドオープンはアクティブ型投資信託なのでベンチマークに対してどれだけのリターンを出すかが重要になります。

以下HSBCインドオープンとベンチマークの運用成績の差をご覧ください。

チャート

参照:月次レポート

 

ベンチマークであるS&P/IFC Investable Indiaに対して圧倒的にアンダーパフォームしているのが一目で分かります。

13年頃から徐々に差が広がり、直近はさらに差が大きく広がっているのが気になりますね。

 

以下期間別騰落率(税前)のデータもご覧ください。

ファンド ベンチマーク
1ヶ月 -4.2% -3.7%
3ヶ月 -2.5% -2.0%
6ヶ月 1.1% 1.6%
1年 18.0% 22.2%
3年 46.0% 65.7%
設定来 228.4% 645.8%

※ 基準価額の騰落率は税引前分配金を再投資したものとして計算しています。

 

全ての期間でファンドがベンチマークにアンダーパフォームしています。

特に設定来では3倍近い差がついているのは大きすぎる差ですね。

 

最新の2022年2月28日時点での組入上位10銘柄は以下となっています。

業種 銘柄 比率(%)
1 ソフトウェア・サービス インフォシス 9.3
2 銀行 ICICI銀行 7.9
3 エネルギー リライアンス・インダストリーズ 7.5
4 銀行 アクシス銀行 5.8
5 資本財 ラーセン・アンド・トゥプロ 5.2
6 銀行 インドステイト銀行 4.2
7 銀行 HDFC銀行 4.0
8 自動車・自動車部品 タタ自動車 3.6
9 医薬品・バイオテクノロジー
・ライフサイエンス
サン・ファーマシューティカル・インダストリーズ 3.4
10 ソフトウェア・サービス HCLテクノロジーズ 3.2

参照:月次レポート

 

上位10銘柄に銀行セクターが4銘柄入っており、20%超を占めます。

これがアンダーパフォームの主因となっていると言えるでしょう。

 

というのも現在インドの銀行セクターは不良債権問題を抱えているからです。

インドの不良債権問題は未だに解決の糸口が見えない大きな問題であり、いつ爆発するか分からない時限爆弾のようなものです。

 

そのため、銀行セクターはモディノミクスの影響を受ける消費財や素材セクターに比べてパフォーマンスが悪いのです。

 

他のインド株投資信託との比較- 相対的にみても低いパフォーマンス -

HSBCインドオープンのパフォーマンスを他のインド株に投資しているアクティブ型投資信託と比較してみましょう。

 

以下は以前インド投信ベスト3で紹介した新生・UTIインドファンドとノムラ・印度・フォーカス、そして有名なインド株指数であるMSCIインドとの比較です。

HSBCインドオープンのチャート推移

参照:MORNINGSTAR

 

上記は信託報酬は差し引かれていますが購入手数料は引かれていません。

ご覧いただければわかる通り、HSBCインドオープンのパフォーマンスはノムラ・印度・フォーカスをやや上回っていますが、新生UTIインドファンドやMSCIインド指数には劣っています。

 

データ上からもみてみましょう。

基準価額、純資産は 2022年04月15日 現在
トータルリターン等評価情報は 2022年3月31日 現在

ファンド名 HSBC
インドオープン
新生・UTI
インドファンド
(ノムラ・アジア)
ノムラ・印度・
フォーカス
MSCIインド
配当込円ベース
販売手数料 3.85% 3.85% 3.3% --
信託報酬等(税込) 2.20% 1.95% 1.93% --
トータルリターン1年 27.01% 20.52% 26.65% 30.21%
トータルリターン3年(年率) 13.28% 18.78% 12.91% 17.03%
トータルリターン5年(年率) 9.23% 15.19% 9.45% 13.19%
トータルリターン10年(年率) 10.03% 18.07% 14.14% 13.46%
シャープレシオ1年 1.68 1.33 1.76 --
シャープレシオ3年 0.47 0.71 0.48 --
シャープレシオ5年 0.37 0.65 0.39 --
シャープレシオ10年 0.39 0.78 0.58 --
標準偏差1年 16.13 15.38 15.13 --
標準偏差3年 28.10 26.35 26.95 --
標準偏差5年 24.86 23.42 24.00 --
標準偏差10年 25.80 23.17 24.33 --

 

年数が経てば経つほど他の投資信託並びにMSCI指数をアンダーパフォームしています。

更に注目して頂きたいのが標準偏差の高さです。

 

標準偏差は投資の世界ではリスクとして認識されており、価格変動のブレ幅ということを意味します。

HSBCインドオープンは標準偏差が大きく、高リスクの商品であることをデータが示しています。

 

過去5年の平均リターン年率9.23%と標準偏差24.86%から今後1年間の期待リターンは、

確率毎に以下のリターンに収まることが想定されます。

 

68.2%の確率で
9.23% – 24.86% (▲15.63%) ~ 9.23%+24.86% (+34.09%)

95%の確率で
9.23% – 24.86%×2 (▲40.49%) ~ 9.23%+24.86%×2 (+58.95%)

 

このように分析すると40%近い下落をすることが考えられるリスクの高い商品であるということが出来るでしょう。

さらに気を付けないといけないのは、この成績は手数料を加味する前だということです。

 

HSBCインドオープンの高い手数料

アクティブ型の投資信託は指数に連動することだけを目標とするパッシブ型の投資信託に比べて手数料が高くなる傾向にあります。

なぜなら超過収益を出すためのリサーチに手間と人件費がかかるためです。

 

HSBCインドオープンはアクティブ型投資信託の中でも、非常に高い手数料体系を誇っています。

販売手数料が3.85%で、年間発生する信託報酬は更に年率2.20%となっています(いずれも税込)。

 

これだけ高い手数料が発生したとしても、高いパフォーマンスを挙げていれば文句はありません。

しかし、HSBCインドオープンは手数料が高いにもかかわらずベンチマークに対してアンダーパフォームした成績しか挙げられていません。

そのため投資する価値はありませんね。

 

HSBCインドオープンのまとめ

HSBCインドオープンはインドの指数S&P/IFC Investable Indiaに対してプラスのリターンを目指すアクティブ型の投資信託です。

しかし、残念ながらベンチマークに対して大幅にマイナスのリターンとなっています。

 

また、新生UTIインド株ファンドやノムラ印度フォーカスに対しても大幅にアンダーパフォームしています。

さらにリスク、つまり値動きの荒さも高くなっていますし、成績が全く振るわないにもかかわらず手数料も非常に高くなっています。

そのため投資先としては全くおすすめできない投資信託となっています。

 

新興国投資で大きな利益を獲得したい方は以下のランキングでおすすめファンドを紹介していますので参考にしてみてください!

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