東アジア(中国除く)株式

成長鈍化の台湾株式市場への投資は妙味があるのか?限られた投資環境も懸念点!

今まで台湾のファンダメンタル(政治・経済・財政)と、為替の見通しについて分析してまいりました。

  • まだまだ歴史の浅い台湾への株式投資はありえるのか?政治・経済・財政のファンダメンタル分析を通して検討しました。
  • 実質金利や国際収支の観点から安定性の高い台湾ドル相場!依存度の高い中国の影響を受けやすいのが難点。

 

今回はいよいよ本題として台湾の株式市場がどうなのか?という点を順に紐解いていきたいと思います。

  • 台湾の株式市場の指数の見通しはどうなのか?
  • 台湾の指数に投資するにはどうしたらいいのか?
  • 台湾の個別株に投資する方法はあるのか?
  • 台湾の個別株に投資する際の注意点はあるのか?
  • 有望な個別銘柄はあるのか?
  • 新興国に最も効果的な投資法を紹介

 

 

台湾のファンダメンタルと為替のおさらい

本題に移る前にまず、前回までおさらいを簡単にしていきたいと思います。

財政は対GDP比債務40%未満で少なく、政治は民主主義が確立され安定しています。

 

経済につしては台湾は既に1人あたりGDPは25,000USDと日本の3分の2程度となっており、

既に新興国という水準ではなく成長率も2%程度と低位安定しており、新興国投資の魅力は低いと言えるでしょう。

 

為替について実質金利・国際収支の観点から通貨の安全性は高いですが、

中国の貿易依存度が高いことから中国に危機が発生すると通貨台湾ドルが売り込まれる傾向があります。

 

総じて安定しているけども、敢えて大きな利益を狙う新興国株投資の対象としては、

魅力は少なそうであるということが分かりました。

 

台湾株の市場平均台湾加権指数をチャートと指標から分析

台湾にも日本の日経平均のような台湾加権指数という指数があります。

台湾加権指数は日本でいう東証一部にあたる台湾集中市場に上場されている全ての企業の株式の時価総額加重平均です。

1966年の数値を100として算出しており、以下は過去の推移です。

台湾加権指数

 

直近は勢いよく上昇してきていますね。以下が日本のTOPIXと比較したチャートです。

過去10年でみるとTOPIXに対しても劣った数値となっていますね。

台湾株式指数とTOPIXの比較

 

 

総じて成長力が高く、株式市場がどんどんと成長していくフェースではなくなってきているといえるでしょう。

PERも15倍と日経平均より少し高く、割安というレベルでもないので、上昇するにしても緩やかな上昇に留まるでしょう。

 

 

台湾の市場平均に投資するのに最適なETFという手法

台湾の株式市場に投資を行うのであれば、ETFという手法が最もおすすめです。

ETFというのはExchange Traded Future (上場投資信託)というものです。

連動を目標とする指数に連動するように組成されたファンドを株式と同様に取引することが出来ます。

  • ETFは儲かるのか?仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説

 

現在楽天証券で取引することが出来るETFは以下の3銘柄になりますが、いずれもMSCI台湾インデックスに連動する形になっています。

MSCI台湾インデックスは台湾株式市場に上場している銘柄の時価総額加重平均でほぼほぼ加権指数と同等のパフォーマンスとなります。

台湾ETF銘柄

 

 

 

日本国内から台湾の個別銘柄に投資する手法①:アイザワ証券を通じて直接取引を行う

当然台湾に赴き台湾の証券会社で証券口座を開設するのは非常にハードルが高いです。

そのため、日本国内にいながら台湾株に投資する手法を紹介したいと思います。

 

主なネット証券である楽天証券やSBI証券では直接台湾株式市場にアクセスして銘柄を取引することは出来ません。

私が調べたところによると、直接取引することが出来る証券会社はアイザワ証券のみとなっています。

アイザワ証券では委託取引というスキームを用いて台湾株式市場での取引を行っています。

アイザワ証券の運用スキーム

 

 

直接台湾株を取り扱うことは出来ますが、当然委託業者への手数料も含まれるため、

売買手数料は現地で0.40%、国内手数料は100万円未満の取引きの場合売買片道0.8640%、往復1.7280%となっています。

結局手数料だけで2.1280%が発生します。非常に高いですね。

アイザワ証券の手数料

 

更に為替手数料が発生します。

更に為替手数料つまり買値と売値で差が発生し、売買往復で3%~5%抜かれることを考えると、全ての手数料を合算すると5%~7%という大きな手数料を抱え込むことになるという点を念頭に置いておいた方が良いでしょう。

 

 

日本国内から台湾の個別銘柄に投資する手法②:楽天証券とSBI証券でADRを用いて間接的に購入

直接購入する以外にもADRという仕組みを用いることにより台湾株に間接的に投資を行うことが出来ます。

ADR (American Depositary Receipt)日本語で言うと米国預託証券について簡単に説明します。

 

米国銀行が台湾の株式を購入し、購入した株式を担保に米国市場に預託証券という、元の株式に連動した証券を上場させます。(以下はインドの例ですが、図解です)

ADRが米国の証券取引所に上場されるまで

 

米国市場に上場された預託証券を日本の楽天証券やSBI証券を通じて購入する方法をADRといいます。

メリットとしては手数料が概して直接取引するより低いという点があります。

 

一方、デメリットとしては完全に連動するとは限らないという点と、そもそも取引できる銘柄が少ないという点があります。

現在楽天証券では以下3銘柄のみではありますが、台湾株のADRを取引きすることが出来ます。

楽天証券が取り扱う台湾銘柄

 

 

おすすめ台湾個別銘柄ータイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング  ー

台湾といえばSharpを買収した鴻海を思い浮かべる方が多いと思いますが、

同社は直近3年間特段成長していません。(参照:MORNINGSTAR)

 

今回は楽天証券のADRでも取引することができる、

タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(以下:TSM)を紹介させて頂きます。

 

同社は台湾企業の代表産業ともいえる半導体事業に携わっており、半導体製品の製造・販売・設計等包括的な事業展開を行っております。

売上と利益共に順調に増加していっており、業容が拡大しているのが読み取れます。

 

年度 2016/12 2017/12 2018/12 2019/12 2020/12
売上高 947,938.34 977,447.24 1,031,473.56 1,069,985.00 1,282,385.02
営業利益 377,799.43 385,546.96 383,625.91 372,701.00 --
経常利益 385,959.38 396,133.03 397,510.26 389,845.00 --
当期利益 334,247.18 343,111.48 351,130.88 345,264.00 --
EPS(TWD) 64.45 66.16 67.71 66.58 51.471
PER(倍) 13.39 17.99 16.36 25.33 32.85
配当(TWD) 35.00 40.00 40.00 -- 52

 

またバランスシート上も株主資本比率が70%程度と非常に安全性が高い財務状況となっていることも好感できる点です。

指標上は2017年末時点ではPERが若干割高水準でしたが、2018年に入ってから調整が入り反発してきていることから、

現在仕込むのは良い局面かもしれません。

 

 

タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリングのチャート推移

 

台湾の株式投資のまとめ

台湾は経済成長が鈍化し、この10年間台湾の株式指数である加権指数は日経平均と同程度のパフォーマンスであった。

また特段割安ということもないため、緩やかな上昇となっていくことが見込まれる。

 

台湾株式市場に直接アクセスする方法はアイザワ証券を使えば可能であるが、5%~7%と非常に高い手数料が発生する。

楽天証券やSBI証券を用いればADRという仕組みを用いて手数料は抑えて取引することが可能であるが、取引できる銘柄は非常に限られる。

 

おすすめの新興国投資手法

台湾は成長力が低く、割安でもない魅力にかける株式市場でした、

本当に新興国株投資で大きな収益を生みたいのであれば、成長力が高く尚且つ割安な市場に投資する必要があります。

 

今現在私が最も注目しているのは中国です。

ただ、中国の個別銘柄を分析することは正直ハードルが高いのでプロに運用を任せています。

私が投資している「オリエント・マネジメント」はファンドマネージャーが東大卒で外資系投資銀行でも腕を磨いた凄腕です。

興味がある方は以下の記事をご覧いただき、問い合わせして詳しく話を聞いてみてください。

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