新興国の株式市場に投資を行い大きな利益を獲得したいが、何に投資を行えばよいのか分からない。
とりあえず、色々と考えるのが面倒くさいので、新興国全体に連動するETFに投資をしようと考えられたり、
投資したい国が決定している場合は、
該当国の株式市場に連動するETFに投資を行おうとする方もいらっしゃると思います。
この記事ではそんな方に向けて新興国のETFの抱える問題点について、わかりやすく説明していきたいと思います。
基礎知識はこちらから⇒
新興国ETFの問題点①:新興国全体に投資するETFの構成国が全く魅力的ではない
まずは新興国に全体的に満遍なく投資するETFについて考えていきたいと思います。
新興国全体に投資するETFで有名なものに、以下の二つがあります。
- VWO (バンガード・エマージング・マーケット・インデックス)
- EEM ( i Shares MSCI エマージング ETF)
VWOはFTSEエマージングインデックスにEEMはMSCIエマージングマーケットインデックスへの連動を目標としております。
両インデックスは新興国の代表的インデックスで日本の投資信託も両インデックスを連動目標としている、
投資信託が多数存在しています。
【新興国全体のインデックスに連動を目標とする投資信託】
しかし、連動を目標とする新興国のインデックスには致命的な欠陥があります。
VWOが連動を目標としているFTSEエマージングインデックスを例に見ていきましょう。
FTSEエマージングインデックスはMSCIエマージングマーケットインデックスと同じく、
時価総額加重平均で銘柄が指数に組み入れられています。
因みにTOPIXも時価総額加重平均となっています。
コラムで詳しく説明しますが時価総額加重平均は指数の構成銘柄を、
時価総額の規模に応じて組み入れている指数ということです。
FTSEエマージングインデックスの国別の構成比率をご覧下さい。
参照:FTSE
中国と台湾で60%弱、更に南アフリカ、ブラジル、ロシアを合わせると68%と実に70%弱を占めます。
台湾は既に高度成長が終わり先進国と同様の成長率となっております。
また南アフリカやブラジル・ロシアも政治や財政・経済構造で大きな欠陥を抱えており、
今後上り龍のように成長していく新興国とは到底いえない国になっています。
時価総額が高い企業というのは、既にある程度成長した国に多く存在しているので、
結果として新興国の中でも成長しているBRICS諸国と東アジアの国に偏ってしまうのです。
新興国の高い成長率を取りこもうとした結果として、既に魅力的ではなくなった新興国の組入比率が高くなり、
新興国投資の醍醐味を失ってしまっているのです。
結果として以下のようにFTSEエマージングインデックスは、
同じくFTSEが算出している米国指数や先進国指数に大きく劣ったパフォーマンスとなっています。
参照:FTSE
更に価格の変動幅つまり投資の世界でいうリスク指標であるVolatilityも非常に大きくなっており、
High Risk Low Returnのインデックスとなっており、投資妙味はあるとはいえません。
コラム①:時価総額加重平均をわかりやすく解説
時価総額加重平均についてわかりやすく解説したいと思います。
例えば日本の最大の時価総額を誇るトヨタ自動車は時価総額が20兆円を超えています。
一方日本の最大手総合商社である三菱商事の時価総額は5兆円となっています。
この二つの銘柄の規模に応じて投資をするとします。
つまり2銘柄の時価総額加重平均を組成する場合を考えます。
1対1で組み入れた場合は規模の上では4倍のトヨタ自動車と三菱商事を同等に評価していることになるため、トヨタ自動車と三菱商事を1対1で組み入れるわけにはいきません。
規模に応じてトヨタ自動車と三菱商事を4対1で組み入れる必要があります。
同様のことを新興国の銘柄毎に加重平均ベースで組み入れて組成されるのが、
MSCIエマージングマーケットインデックスやFTSEエマージングインデックスとなっています。
コラム②:MSCIエマージングマーケットインデックスとの違い
FTSEエマージングインデックスと並んで新興国の代表的なインデックスである、
MSCIエマージングマーケットインデックスとの違いについて気になられた方もいらっしゃると思います。
どちらも新興国の時価総額加重平均指数なのですが、組み入れ対象となる国に若干の違いがあります。
FTSEエマージングインデックスは韓国を先進国と位置付けておりますが、
MSCIエマージングマーケットインデックスは韓国を新興国と位置付けているのです。
結果としてMSCIエマージングインデックスは中国・韓国・台湾で60%近い構成比率となってしまっています。
参照:MSCI
しかしパフォーマンスとしてはほぼ同じで、FTSEエマージングインデックスと、
MSCIエマージングマーケットインデックスに連動する投資信託のパフォーマンスは、
以下のようにほぼほぼ同じ動きをしており、同じといって殆ど遜色ないでしょう。
参照:justETF
新興国ETFの問題点②:個別国指数への連動を目指すETFの乖離率の高さ
新興国全体ではなく、投資対象となる個別の国については目星がついている。
しかし、個別の銘柄については分析することが出来ないという方は、
お目当ての国の指数に連動することを目標としたETFへの投資を考えられることでしょう。
しかし国別のETFにも致命的な欠陥があります。
それは以前ベトナムやインドのETFで分析した通り連動率の低さです。
ベトナムの例では外国人投資規制があり、外国人が株式の49%以上を保有できない規制銘柄が、
多数存在していることもあり、指数とETFの差が顕著となっています。
黒:ヴァンエック・ベクトル・ベトナムETF オレンジ:ベトナム(VN)指数
参照:Bloomberg
指数が100%上昇しているにも関わらず、ETFは40%の上昇にとどまっています。
乖離率が激しいですよね。
外国人の投資規制が存在しないインドでもベトナム程ではないですが、
ETFのパフォーマンスは実際のインデックスの半分程度になってしまっています。
連動しない要因としては、為替手数料が売買往復で発生することや、そもそも株を売買する時の手数料が高いことも要因として挙げられますが、
乖離率しかも絶対下方乖離することを考えると個別の国へのETF投資にも問題がありますよね。
新興国株式投資で大きな利益を獲得するには??
新興国株投資でとりあえず分からないからETFに投資をしようとしても、
組入銘柄や連動率の低さという観点からおすすめできないという点を上記で説明してきました。
新興国を投資対象とした新興国投資信託を選択肢とする方もいらっしゃると思いますが、
新興国の投資信託もおすすめできません。
今回は割愛しますが以下に纏めておりますので参考にしてみて下さい。
そもそも最も値上がりが見込める新興国は経済成長力が高い新興国で株式市場が整備されているにもかかわらず、割安に放置されている国です。
割安な国というのは魅力的であるにも拘わらず資金が流入していない国で、
ETFが組成される以前の国に多く存在しているのです。
他の多くの投資家の資金が流入する前に先行投資を行うことが出来れば、
大きな利益を狙うことが出来るのです。
私が投資を行っているオリエント・マネジメントではまさに経済成長力が高くて株式市場が整備されているにもかかわらず、株式が割安に放置されている中国に投資を行っています。
そのため、高い利益の獲得が見込まれるのです。
詳しくは以下をご覧頂ければと思います。
↓↓↓
【オリエント・マネジメント】今株価が飛翔の時を迎える「中国」にリアルな情報を基に投資するヘッジファンド「Orient Management」を徹底評価!
新興国投資信託・ETF解説
新興国ETFの問題点を徹底解説!おすすめできる新興国投資手法を紹介する。
新興国の株式市場に投資を行い大きな利益を獲得したいが、何に投資を行えばよいのか分からない。
とりあえず、色々と考えるのが面倒くさいので、新興国全体に連動するETFに投資をしようと考えられたり、
投資したい国が決定している場合は、
該当国の株式市場に連動するETFに投資を行おうとする方もいらっしゃると思います。
この記事ではそんな方に向けて新興国のETFの抱える問題点について、わかりやすく説明していきたいと思います。
基礎知識はこちらから⇒
Contents
新興国ETFの問題点①:新興国全体に投資するETFの構成国が全く魅力的ではない
まずは新興国に全体的に満遍なく投資するETFについて考えていきたいと思います。
新興国全体に投資するETFで有名なものに、以下の二つがあります。
VWOはFTSEエマージングインデックスにEEMはMSCIエマージングマーケットインデックスへの連動を目標としております。
両インデックスは新興国の代表的インデックスで日本の投資信託も両インデックスを連動目標としている、
投資信託が多数存在しています。
【新興国全体のインデックスに連動を目標とする投資信託】
しかし、連動を目標とする新興国のインデックスには致命的な欠陥があります。
VWOが連動を目標としているFTSEエマージングインデックスを例に見ていきましょう。
FTSEエマージングインデックスはMSCIエマージングマーケットインデックスと同じく、
時価総額加重平均で銘柄が指数に組み入れられています。
因みにTOPIXも時価総額加重平均となっています。
コラムで詳しく説明しますが時価総額加重平均は指数の構成銘柄を、
時価総額の規模に応じて組み入れている指数ということです。
FTSEエマージングインデックスの国別の構成比率をご覧下さい。
参照:FTSE
中国と台湾で60%弱、更に南アフリカ、ブラジル、ロシアを合わせると68%と実に70%弱を占めます。
台湾は既に高度成長が終わり先進国と同様の成長率となっております。
また南アフリカやブラジル・ロシアも政治や財政・経済構造で大きな欠陥を抱えており、
今後上り龍のように成長していく新興国とは到底いえない国になっています。
時価総額が高い企業というのは、既にある程度成長した国に多く存在しているので、
結果として新興国の中でも成長しているBRICS諸国と東アジアの国に偏ってしまうのです。
新興国の高い成長率を取りこもうとした結果として、既に魅力的ではなくなった新興国の組入比率が高くなり、
新興国投資の醍醐味を失ってしまっているのです。
結果として以下のようにFTSEエマージングインデックスは、
同じくFTSEが算出している米国指数や先進国指数に大きく劣ったパフォーマンスとなっています。
参照:FTSE
更に価格の変動幅つまり投資の世界でいうリスク指標であるVolatilityも非常に大きくなっており、
High Risk Low Returnのインデックスとなっており、投資妙味はあるとはいえません。
コラム①:時価総額加重平均をわかりやすく解説
時価総額加重平均についてわかりやすく解説したいと思います。
例えば日本の最大の時価総額を誇るトヨタ自動車は時価総額が20兆円を超えています。
一方日本の最大手総合商社である三菱商事の時価総額は5兆円となっています。
この二つの銘柄の規模に応じて投資をするとします。
つまり2銘柄の時価総額加重平均を組成する場合を考えます。
1対1で組み入れた場合は規模の上では4倍のトヨタ自動車と三菱商事を同等に評価していることになるため、トヨタ自動車と三菱商事を1対1で組み入れるわけにはいきません。
規模に応じてトヨタ自動車と三菱商事を4対1で組み入れる必要があります。
同様のことを新興国の銘柄毎に加重平均ベースで組み入れて組成されるのが、
MSCIエマージングマーケットインデックスやFTSEエマージングインデックスとなっています。
コラム②:MSCIエマージングマーケットインデックスとの違い
FTSEエマージングインデックスと並んで新興国の代表的なインデックスである、
MSCIエマージングマーケットインデックスとの違いについて気になられた方もいらっしゃると思います。
どちらも新興国の時価総額加重平均指数なのですが、組み入れ対象となる国に若干の違いがあります。
FTSEエマージングインデックスは韓国を先進国と位置付けておりますが、
MSCIエマージングマーケットインデックスは韓国を新興国と位置付けているのです。
結果としてMSCIエマージングインデックスは中国・韓国・台湾で60%近い構成比率となってしまっています。
参照:MSCI
しかしパフォーマンスとしてはほぼ同じで、FTSEエマージングインデックスと、
MSCIエマージングマーケットインデックスに連動する投資信託のパフォーマンスは、
以下のようにほぼほぼ同じ動きをしており、同じといって殆ど遜色ないでしょう。
参照:justETF
新興国ETFの問題点②:個別国指数への連動を目指すETFの乖離率の高さ
新興国全体ではなく、投資対象となる個別の国については目星がついている。
しかし、個別の銘柄については分析することが出来ないという方は、
お目当ての国の指数に連動することを目標としたETFへの投資を考えられることでしょう。
しかし国別のETFにも致命的な欠陥があります。
それは以前ベトナムやインドのETFで分析した通り連動率の低さです。
ベトナムの例では外国人投資規制があり、外国人が株式の49%以上を保有できない規制銘柄が、
多数存在していることもあり、指数とETFの差が顕著となっています。
黒:ヴァンエック・ベクトル・ベトナムETF オレンジ:ベトナム(VN)指数
参照:Bloomberg
指数が100%上昇しているにも関わらず、ETFは40%の上昇にとどまっています。
乖離率が激しいですよね。
外国人の投資規制が存在しないインドでもベトナム程ではないですが、
ETFのパフォーマンスは実際のインデックスの半分程度になってしまっています。
連動しない要因としては、為替手数料が売買往復で発生することや、そもそも株を売買する時の手数料が高いことも要因として挙げられますが、
乖離率しかも絶対下方乖離することを考えると個別の国へのETF投資にも問題がありますよね。
新興国株式投資で大きな利益を獲得するには??
新興国株投資でとりあえず分からないからETFに投資をしようとしても、
組入銘柄や連動率の低さという観点からおすすめできないという点を上記で説明してきました。
新興国を投資対象とした新興国投資信託を選択肢とする方もいらっしゃると思いますが、
新興国の投資信託もおすすめできません。
今回は割愛しますが以下に纏めておりますので参考にしてみて下さい。
そもそも最も値上がりが見込める新興国は経済成長力が高い新興国で株式市場が整備されているにもかかわらず、割安に放置されている国です。
割安な国というのは魅力的であるにも拘わらず資金が流入していない国で、
ETFが組成される以前の国に多く存在しているのです。
他の多くの投資家の資金が流入する前に先行投資を行うことが出来れば、
大きな利益を狙うことが出来るのです。
私が投資を行っているオリエント・マネジメントではまさに経済成長力が高くて株式市場が整備されているにもかかわらず、株式が割安に放置されている中国に投資を行っています。
そのため、高い利益の獲得が見込まれるのです。
詳しくは以下をご覧頂ければと思います。
↓↓↓
【オリエント・マネジメント】今株価が飛翔の時を迎える「中国」にリアルな情報を基に投資するヘッジファンド「Orient Management」を徹底評価!
-新興国投資信託・ETF解説